IDKオリジナル連載 誰でもわかる!初歩から学ぶネットワーク入門
[第21回]PoEスイッチ
[2026.04.28]

著者:技術スタッフ A
ネットワーク機器スペシャリスト。ルーター、スイッチ、ファイアウォール、アクセスポイントなどの各種機器について精通しており、お客様の環境に適した丁寧な機器選定に定評がある。
第21回 PoEスイッチ
第19回、第20回で冗長化やループを主題にした記事でしたので、そのままネットワーク調査として“Wireshark によるパケット解析”についてを記事にしようかと考えていたのですが、「”初歩”から”パケット解析”に辿り着くまでが早すぎる!」という有識者からの意見を採用し、路線変更の第21回です。
[第4回 L2スイッチ][第5回 L3スイッチ]において、全く触れていなかった機能があります。PoE(Power over Ethernet)機能です。
PoE機能はデータ通信だけでなく、電力供給もLANケーブルで行う技術のことで、PoE機能搭載のL2スイッチ、PoE機能搭載のL3スイッチが存在します。
PoE機能搭載のスイッチは「PoEに対応した機器へ電源を供給する」ことを目的としています。PoE機能で給電する代表的な機器として「電話機」「アクセスポイント」「(ネットワーク)カメラ」が挙げられます。なかでも電源の確保が難しい天井などに設置されることが多い「アクセスポイント」「カメラ」は大抵の製品がPoE対応となっています。

PoE規格
PoEには規格があり、最大供給電力により3つに分類されています。
実は最初から分類されていた訳ではなく、後々に規格がされていきました。
<PoE (IEEE 802.3af)>
2003年に標準化された最初のPoE規格です。1ポートあたりの最大供給電力 15.4W。
消費電力の小さい機器である電話機などは十分に稼働させることが出来る規格です。
<PoE+ (IEEE 802.3at)>
2009年に追加されたPoE拡張規格です。1ポートあたりの最大供給電力 30W。
15.4W以上、30W未満の電力を必要とする機器に対応した規格です。
アクセスポイントやカメラなど該当する消費電力の製品は多く、2026年現在ではこの規格のPoEスイッチが一般的となりつつあります。
<PoE++ (IEEE 802.3bt)>
2018年に追加されたPoE拡張規格です。1ポートあたりの最大供給電力 60W / 90W。
30W以上の電力を必要とする機器に対応した規格で、このPoE++は規格内で最大供給電力が60Wまで供給可能なType3、最大供給電力が90Wまで供給可能なType4と、さらに2つの分類がされています。
Wi-Fi7対応のアクセスポイントや、電子看板であるデジタルサイネージなどで利用されることがあります。
| 規格 | PoE(IEEE 802.3af) | PoE+(IEEE 802.3at) | PoE++(IEEE 802.3bt) | |
| Type | Type1 | Type2 | Type3 | Type4 |
| 最大供給電力 | 15.4W | 30W | 60W | 90W |
上記の通り、PoEスイッチを選定する場合は、必ず接続する機器がPoE給電対応であるか、消費電力は何W(ワット)なのかを確認し、どの規格に対応したPoEスイッチが必要かを確認してください。
最近ではあまり質問されなくなりましたが、「PoEスイッチにPoEに対応していない機器を接続しても問題ないのですか?」という質問をされることがあります。
回答としては「(今のPoEスイッチはほぼ)問題ありません。」となります。
現在のPoEスイッチは、PoEに対応している機器かどうかを判断して電力供給を行います。そのため「問題ありません。」となるのですが、昔のPoEスイッチやとても安価なPoEスイッチなどはこの判断機能が無い可能性があります。そのため”今のPoEスイッチはほぼ”と注意文を念のために付け加えています。古い製品やとても安い製品の場合はしっかりと確認することをおススメします。(9割方は問題ないと思いますが。)
冒頭でも記載しましたが、コラムの内容が調査・解析など深い方向に進みそうでしたので、方向修正致しました。深く進むのはもうしばらく先に持ち越そうと思っています。
方向修正のためにコラムを振り返ってPoEスイッチをすっかり飛ばしていたことに驚愕しました。
弊社新人教育の一環としてネットワークの講義を行う際、必ずPoEスイッチを説明しているのにコラムでは触れていない (かすりもしてない。。。汗) 。
日々、自分の記憶力の衰えを感じつつ、新しいことを覚えるのも難しくなってきていることに戦々恐々ではありますが、まだ老化とは認めたくない今日この頃です。
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本ページは、弊社技術担当がネットワークの概要から各機器の役割、また製品選定のアドバイスまでご紹介したオリジナルコラムとして執筆したものです。本コラムを読み進めていくことで、ネットワークに関する概要や技術的な情報を把握することができるものとなっております。ご参考までにご覧いただけますと幸いです。
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(コマンドプロンプト)
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