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IDKオリジナル連載 監視カメラ深堀り講座

[第3回]小テクニック

著者:技術スタッフ 岩崎
映像・音声機器に関する専門知識と豊富な経験を持ち、業界の技術動向などにも精通している。

本ページは、弊社技術担当がネットワークの概要から各機器の役割、また製品選定のアドバイスまでご紹介したオリジナルコラムとして執筆したものです。本コラムを読み進めていくことで、ネットワークに関する概要や技術的な情報を把握することができるものとなっております。ご参考までにご覧いただけますと幸いです。
 

※コンテンツの内容に関する免責
石渡電気では、コンテンツの内容について可能な限り、専門家による監修、執筆を行っており、高品質の情報をお客様に提供するよう努力しておりますが、その内容の最新性、正確性、有用性などを保証するものではなく、本コンテンツの内容により、お客様または第三者が被った損害について、一切の責任を負いません。
 

「IDKオリジナル連載 監視カメラ深堀り講座」コラム一覧


 

テクニック①

LANでも長距離配線したい場合


ネットワークカメラとレコーダー間の距離がLANケーブル有効長100m超えかつ、PoEHUBを何個も置けない現場は存在します。
そこでLANケーブルをそのままに”最も長い配線距離間だけを同軸線”にする方法が考えられました。
同軸ケーブルはLANケーブルに比べて配線距離が長く取れるため、上記の方法が活用できます。
 
同軸LANコンバーターを利用する
 
【 補足 】
今回はIPネットワークカメラのみの内容ですが、LANケーブルで配線をしないのであれば、同軸カメラを使う方法があります。

同軸カメラではLANケーブルを使用しない代わりに、同軸線を使います。
その配線長は太さに依存をしますが、100m以上の配線は可能です。

現在ではIPネットワークカメラが主体となっため、同軸カメラはかつてほどの見る機会は減りましたが、以下の環境では設置されることがあります。
・農場 →敷地が広いため監視カメラとレコーダー間の配線距離が長くなる
・マンション →既設で同軸ケーブルがあり、その構造を変えたくない場合
仮に同軸ケーブルを撤去し、LANケーブルでIPカメラを新設すると “既設同軸ケーブル撤去費+新設LANケーブル敷設費”が発生するため、 既設配線を活かすケースはマンションなどで見られます。
 

HDMIでも長距離配線したい場合


基本的にレコーダーでの映像はHDMIケーブルでディスプレイに接続をして見ます。
殆どのHDMIケーブルは5m程度しかないですが、ディスプレイの近くに”都合よくレコーダーが置ける”とは限りません。
そこで長距離向けHDMIケーブル(アクティブ光HDMIケーブル)を使います。
 
場合によってはアクティブ光HDMIケーブルを使う
 
【 補足 】
長距離HDMIケーブルには方向性があるモデルが存在します。
例)
HDMI(ソース):レコーダー
HDMI(出力):ディスプレイ

多くの場合、ケーブルに「→」が記入されているので、HDMIケーブルで 5mを超えるようなモデルに関しては必ず表記を見て確認をします。
監視カメラの世界では基本的に4K映像までを伝送できるHDMIケーブルであれば問題はありません。
→監視カメラは映像美を追求するシステムではなく、防犯目的で導入をするため、4K以下の映像で運用上は問題ない現場が多い。


 
テクニック②

現場で映像が映らないトラブルに直面したら

 


 
何故かディスプレイにカメラ映像が映らない

 
その場で出来る事リスト

1. 経路にある各機械に電源が入っているか?
→小さなミス:PoEHUBの非給電ポートにカメラが入っていた

2. 各LANケーブルに不良は無いか?
→小さなミス:LANケーブルが踏まれている

3. ディスプレイを疑う
→小さなミス:HDMI出力になっていない

4. LANケーブルを一度、全て抜いて再接続をする
→最終手段としてレコーダーの再起動(ただし再起動中は録画は停止する)

※監視カメラ環境にも依存をしますが 上記の小手先テクニックで治らない場合は、ネットワークの全体に関係してくるパターンも考える必要があります。


 
テクニック③

レコーダーを購入しない選択肢




マイクロSDカードで録画をすればメリットの”数”は多い
・レコーダーを購入しなくても良いため費用を抑えることが可能
・LANケーブルの配線をしなくて良いため工事費を押さえられる
・カメラ設定はPCから行い、リアルタイム映像はPCで見ればよい
・SDカード自体が安価であり、種類も多い
 
監視カメラにSDカードを入れるのは一年後のトラブル
< SDカード録画ならではのトラブル一例 >
1. 録画できていない
→各社SDカードを出しているが品質にバラツキがある

2. 監視カメラが高所に設置した場合、高所作業費が発生
→SDカードを取り換えるたびに発生してしまう

3. SDカードの寿命は短い
→1 、2年で壊れる可能性がある

4. どうしてもの場合は高耐久SDカードを入れる
→3.よりは安全だが、出来ればレコーダーによる録画が望ましい
監視カメラ用のレコーダーに搭載されているHDDは頑丈なので、上記3点までの心配はしなくても良い


 
テクニック④

特殊な設置事例1

 
・電源取れない
・LAN配線できない
・レコーダーも置けない
・PoEHUBも置けない
・屋外設置
・24時間監視が必要な現場


ソーラーパネル付き無線SIM対応屋外監視カメラ
※このような製品を持ってくるほかに手段が無い
→他の監視カメラシステムで組もうとすると、電源とLAN配線が 必要なため


 

特殊な設置事例2

 
・港に設置する







耐塩害対策がされた監視カメラ
防塵・防水の性能はIP66と表記しますが、対塩害に関しての数値指標はありません。
海岸より200mまでを耐重塩、海岸より200m-20kmまでの範囲を耐塩という基準が存在しますが、実際は現場に行かないと分かりません。
港に設置するということは【耐重塩害】という表記が監視カメラのスペックに必須です。
金具も対塩害がされたものを選定します。これ以外の選択肢は即故障の原因となります。

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