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Articles authored by YAMAHA 文教での音のお悩み、置くだけ簡単PAですっきり解決!
ヤマハ株式会社 [2024.02.28]
■文教での音のお悩みについて
・授業中、動画コンテンツの音を教室の端まで
しっかり届けて授業に集中してもらいたい
・ダンスの授業でもっと迫力ある音楽を流したい
・文化祭や発表会などイベントのときにPA機器を
使ってより多くの人に楽しんでもらいたい
このように文教のシーンにおいて
“音”で解決できることはありませんか?
ヤマハは、このようなシーン別、規模別で
置くだけで簡単に使えるPAセットを的確にご提案する事が可能です。
この記事をお読みいただければ何をどう使えば良いかわかるようになりますので、是非最後までお付き合いいただけますと幸いです。
■PAとは
そもそもPAは「Public Address」の略で、「大衆伝達」を意味します。その役割は・・・
(1)音声や音楽を、(2)音質および音量を調整し、(3)スピーカーから聴衆に向けて伝達することです。
PAの用途は大きく2つあります。
1つ目は
「拡声」です。文教では例えば授業中の拡声補助や体育の授業中の拡声、イベントのときのアナウンスなどがあります。
2つ目は
「音楽」です。動画コンテンツ再生時やダンスの授業の音楽、音楽の授業での音源再生などです。簡単に言うと「より多くの人に良い音で声や音楽を聞いてほしい」ということになります。このPAを実現するためにかかせない4つの要素があります。
PAの4つの要素
PAシステムでは音を電気信号に変換し、調整と増幅をおこない、再び音に変えるというプロセスを行っています。そのために下記のように機器を組み合わせて使用します。
■マイク
「音とは空気の振動である」というお話はどこかで聞いたことがあるかもしれません。私達が音楽を楽しめるのも、この空気の振動を音として感じとっているからです。
マイクは、その空気の振動を電気信号に変換しているのですが、その方法によって大きく2つのタイプがあります。
(1) ダイナミックタイプ
・特徴
構造がシンプルなので比較的頑丈
電源が不要
比較的安価
(2) コンデンサータイプ
・特徴
全周波数帯域で感度が良い
電源が必要
構造上衝撃、湿気に弱い
※文教の拡声用途で使用する場合、そのほとんどが
ダイナミックタイプの使用が良いでしょう。
■ミキサー
「ミキサー」は入力された複数の音声を適切なバランスにまとめ、聞く人にとって聞きやすい音質に調整する機材です。音に残響音を加えて空間的な広がり感を出すリバーブや、音を圧縮してダイナミックレンジ(音量の大小の幅)を狭めバランス調整を可能にするコンプレッサーなどを搭載した機種もあります。
●入力チャンネル
ミキサーに入力できるチャンネル数は、どれくらいのマイクや演奏機器の信号を扱えるかということなので非常に重要です。単純に入力可能チャンネル数だけではなく、そのうちのマイク入力チャンネルはいくつあるのか、ライン入力はモノラルのみか、それともステレオで受けられるかなど考慮すべきポイントがあります。
例えばダンスの授業の場合、音源はBluetoothで受けて先生の指示でマイクを1本使用するような場合、マイク入力が1つとBluetoothまたはライン入力が1つ必要になります。
- マイク入力チャンネル
マイクで拾った音声信号は微弱な電流信号なので、ライン入力にさしても音がでません。切替ができる機種の場合は必ず“MIC”に設定しましょう。
- ライン入力チャンネル
キーボードやCDプレーヤーなどのラインレベルの機器はLINEと書かれた端子に接続します。フォーン端子、RCAピン端子などが一般的です。
ラインレベルの機器をMIC入力に接続すると音が歪んでしまうのでご注意ください。
【Tips】
マイクとラインをどちらも接続できる「コンボジャック」という端子もあります。その場合入力レベルをMIC/LINEに切替ができるので接続機器に合わせて入力レベルを設定してください。
■パワーアンプ
パワーアンプとは、ミキサーで適切な音量や音質に調整された信号をスピーカーが駆動できるレベルまで「増幅」し鳴らすための機材です。会場やお客様の人数によって、適切な出力のパワーアンプを選択します。パワーアンプを内蔵した、パワードスピーカーやパワードミキサーも選択可能です。パワーアンプの中にはミキサーにパワーアンプ機能を内蔵したものやスピーカー自体にパワーアンプを内蔵した機種もあります。
■スピーカー
スピーカーはパワーアンプで増幅された電気信号を空気の振動に変えて人間が聞こえる「音」に変える機材です。
スピーカーはその形態によって大きく分けて2つのタイプがあります。それぞれの特徴を見てみましょう。
(1) パッシブスピーカー
一般的なスピーカーの機能だけのスピーカーで、「パッシブタイプ」とも呼ばれます。スピーカーを鳴らすには別途パワーアンプが必要です。
(2) パワードスピーカー
スピーカー本体にパワーアンプを内蔵したスピーカーで「アクティブスピーカー」と呼ばれることもあります。パワーアンプを内蔵しているためミキサーから直接接続することができるので配線が少なくて済みます。(電源ケーブルは各パワードスピーカーに必要です。)
ヤマハDXRシーズやDBRシリーズなどマイクを直接接続したり、簡易ミキサー機能がスピーカーに搭載されているモデルもあります。
■シーンごとのソリューション
PAには4つの要素が必要なことをこれまで説明してきました。ここで今一度文教での音のお悩みにはどのようなものがあってどうやって解決するのかを見ていきましょう。
・授業中、動画コンテンツの音を教室の端までしっかり届けて授業に集中してもらいたい
・ダンスの授業でもっと迫力ある音楽を流したい
・文化祭や発表会などイベントのときにPA機器を使ってより多くの人に楽しんでもらいたい
これらは言い換えると「どのくらいの広さ・人数に対して何をみんなに聞いてほしいのか」ということになります。本来であれば広さや場所に応じてミキサー・アンプ・スピーカーを選定する必要がありますが、ヤマハにはこれらが一体となった商品が豊富にありますのでそれらを使えば簡単設置・簡単操作で良い音を実現することができます。どのようなシーンでどんな機器を使うべきか、詳細を見ていきましょう。
CASE1:
授業中、動画コンテンツの音を教室の端まで
しっかり届けて授業に集中してもらいたい
■広さ・人数:一般教室
(約40人まで 約65㎡まで )
■用途:動画コンテンツ再生/マイク拡声
10基の1.5インチ小口径ユニットを搭載したSTAGEPAS 1K mkIIは、J形状のアレイ構造を採用することにより垂直30°の指向角を実現しました。また、ラインアレイスピーカーは音の減衰が少ないため、遠達性に優れ、均一な音量・音質を広いエリアに届けることができます。