IDKオリジナル連載 SCS評価制度 連載記事|第12回
サプライチェーン・セキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)
IPAが「SCS評価制度メールニュース」を創刊──2つの委員会が始動、制度運営の骨格が固まってきた
[2026.08.06]
| 【速報】2026年7月29日、IPAが「SCS評価制度メールニュース」の第1号を配信しました。 7月8日に第2回運営審議委員会、7月27日に第1回指定委員会が開催され、制度を動かす「運営体制づくり」が本格化しています。 基本規程等は8月の公開に向けて最終調整中。第1号の内容を販売店目線で読み解きます |
1.メールニュース創刊が意味すること──情報戦は「一次情報」の時代へ
IPAは2026年7月7日にメールニュースの登録受付を開始し、7月29日に第1号を配信しました。今後は制度に関する最新情報や各種お知らせが、IPAから登録者へ直接・定期的に届くことになります。
これまでSCS評価制度の情報は、経産省・IPAのウェブサイトを能動的にチェックしなければ入手できませんでした。メールニュースの創刊により、制度側から情報がプッシュ配信される体制が整ったことになります。これは制度が「検討段階」から「運用開始に向けた実務段階」へ移行しつつあるサインと読むべきです。
販売店の実務としては、まず自社でメールニュースに登録すること(IPAのSCS評価制度ページに登録フォームがあります)。そして顧客から問い合わせを受けた際に「IPAの一次情報」を根拠に説明できる体制を作ることが第一歩です。
2.第2回運営審議委員会(7月8日)──「関係機関」の要件づくりが進む
7月8日に開催された第2回運営審議委員会では、制度を支える関係機関のルールづくりが審議されました。メールニュースに記載された審議内容は次の通りです。
| 審議されたこと | 何を意味するか |
| 評価機関・技術検証事業者・研修事業者の要件などを定める「関係機関規則類」 | ★評価の実務を担う機関の「なり方」のルール。どんな事業者が評価・検証・研修を担えるかが決まる |
| それらの指定を審議する「指定委員会」の設置 | 関係機関を審査・指定する専門委員会。設置が承認され、規則類の一部は指定委員会で継続検討に |
| 評価用ガイド類の作成方針(第3回で審議予定) | 3・★4の評価を実際に行うための手引き。作成方針の議論が始まっており、公表が近づいている |
注目すべきは「評価機関」「技術検証事業者」「研修事業者」という3種類の関係機関の輪郭が見えてきたことです。SCS評価制度は、IPAが全てを直接運営するのではなく、指定を受けた民間機関が評価・検証・研修の実務を分担する構造で設計されていることが、あらためて確認できます。
なお運営審議委員会は、順天堂大学の満塩尚史氏を委員長に、内閣官房、日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)、日本IT団体連盟、電子情報技術産業協会(JEITA)、日本自動車工業会、経済産業省、名古屋工業大学の代表者で構成されています。自動車業界の業界団体が名を連ねている点は、サプライチェーン対策としての本気度を示すものです。委員会の配付資料と議事要旨はIPAサイトで公開されており、誰でも読むことができます。
3.第1回指定委員会(7月27日)──「指定」の実務が動き出した
運営審議委員会での設置承認からわずか3週間後の7月27日、早くも第1回指定委員会が開催されました。今回は今年度の運営計画の審議と、関係機関規則類についての議論が行われています。
指定委員会は、評価機関などの関係機関を「指定」する審議を行う組織です。つまりこの委員会が動き出したということは、「どの事業者が評価機関になれるか」を決めるプロセスが実際に始まったことを意味します。委員名簿・配付資料・議事要旨は近日中にIPAサイトで公開予定とされています。
運営審議委員会(制度全体の方針を審議)と指定委員会(関係機関の指定を審議)という二層構造が実際に稼働を始めた──これが第1号メールニュースの最大のニュースです。
4.制度の全体構造を整理する
ここまでの情報をもとに、SCS評価制度の運営構造を整理しておきます。顧客への説明にも使える全体像です。
| 組織・機関 | 役割 | 現在の状況 |
| 運営審議委員会 | 制度全体の方針・規程類を審議する最上位の会議体 | 第2回まで開催済み。資料・議事要旨は公開中 |
| 指定委員会 | 評価機関等の関係機関の指定を審議 | 7月27日に第1回開催。詳細は8月頃公表予定 |
| 評価機関 | ★3・★4の評価実務を担う(指定制) | 要件を定める規則類を検討中 |
| 技術検証事業者 | 技術面の検証を担う(指定制) | 同上 |
| 研修事業者 | 評価等に関わる人材の研修を担う(指定制) | 同上 |
販売店として押さえるべきポイントは、★4で想定される第三者評価の担い手(評価機関)がこれから指定されていくという点です。評価機関の要件や指定状況は、顧客の★4取得スケジュールに直結します。今後の公表を注視しましょう。
5.販売店が今やるべきこと
● IPAの「SCS評価制度メールニュース」に自社で登録する(制度ページの登録フォームから)
●8月に公開予定の基本規程等をすぐ入手できるよう、IPAの制度規程・委員会ページをブックマークする
●運営審議委員会の公開資料(第1回・第2回)に目を通し、制度の方向性を把握しておく
●顧客向けの情報提供メールやニュースレターに「IPAが公式メールニュースを創刊」の話題を盛り込み、制度が動き出していることを伝える
| 【参考リンク・問い合わせ先】 ・SCS評価制度 制度規程・委員会ページ:https://www.ipa.go.jp/security/scs/regulation-advisory-committeess.html ・SCS評価制度トップ(メールニュース登録フォームあり):https://www.ipa.go.jp/security/scs/ ・制度に関する問い合わせ:IPA セキュリティセンター(isec-scs@ipa.go.jp) |
| 石渡電気では、SCS評価制度の最新動向を今後も分かりやすくお届けします。 顧客への説明方法・情報提供の進め方など、お気軽にご相談ください |
本記事はIPA「SCS評価制度メールニュース 第1号」(2026年7月29日配信)およびIPA公式サイトの公開情報をもとに作成しています。
委員会資料の詳細はIPAサイトにて最新情報をご確認ください。
石渡電気が一緒に準備します
石渡電気では、販売店様がSCS評価制度に関する顧客対応力を早期に身につけられるよう、制度情報の提供・勉強会・製品提案サポートを継続的に行っていきます。
制度は動き始めています。「顧客から聞かれてから考える」では遅いかもしれません。今この時期に情報を蓄え、提案の準備を整えた販売店が、これからの競争で先行優位を得ることになります。
ご不明な点・ご相談は石渡電気までお気軽にお問い合わせください。
















