IDKオリジナル連載 SCS評価制度 連載記事|第13回
サプライチェーン・セキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)
基本規程は8月公開へ──制度の「憲法」が出たら、販売店はどう動くべきか
[2026.08.17]
| 【速報】IPAメールニュース第1号(7月29日配信)で、SCS評価制度の基本規程等が「8月公開」に向けて最終調整中であることが明らかになりました。 評価機関・研修事業者などの要件を定める関係機関規則類も、指定委員会で検討が進んでいます。 基本規程が出れば、制度はいよいよ実務フェーズへ。今回は「8月以降に何が起こるか」と「販売店の準備」を整理します。 |
1.「基本規程」とは何か──制度の憲法が公開される
基本規程とは、SCS評価制度の目的・評価の仕組み・関係機関の役割など、制度全体の骨格を定める最上位のルール文書です。会社にたとえれば定款、国にたとえれば憲法にあたります。
これまで販売店が入手できた制度情報は、経産省・IPAの特設サイトの説明、★3・★4の要求事項・評価基準の一覧、そして委員会の配付資料といった「断片」でした。基本規程が公開されると、制度の正式なルールがまとまった形で確定します。顧客への説明も「~になる見込みです」から「規程にこう定められています」へと、一段階確度の高いものに変わります。
IPAは各委員会で出た意見を踏まえた最終調整を進めており、公開は8月とアナウンスされています。まさに今月です。
2.8月以降に何が起こるか──公開情報から見た展開予測
これまでIPA・経産省が公表してきた情報を時系列に並べると、2026年度後半の展開が見えてきます。
| 時期 | 予定されている動き | 情報の確度 |
| 2026年8月 | 基本規程等の公開/指定委員会・制度規程の詳細公表 | IPA公表(メールニュース第1号ほか) |
| 2026年8月24日頃 | お助け隊(新類型)実証事業の採択結果公表 | 公募要領に明記(第11回参照) |
| 2026年10月頃 | 評価用ガイド類の公表/実証事業のサービス提供開始 | 公募要領・委員会資料より |
| 2026年度末頃 | SCS評価制度の開始(★取得受付開始) | 公募要領に記載のスケジュール |
| 2027年12月 | お助け隊(新類型)サービス基準公表・制度開始 | 公募要領に明記 |
この流れを見ると、8月の基本規程公開は「制度開始へのカウントダウンの号砲」に当たります。基本規程→評価ガイド→制度開始という順で、残るピースが数か月おきに埋まっていくスケジュールです。
3.「指定」が始まると何が変わるか──わかっていること・未確定なこと
評価機関・技術検証事業者・研修事業者の指定が始まると、制度の実務を担うプレーヤーが確定していきます。ただし現時点では確定情報と未確定情報が混在しているため、顧客に説明する際は区別が重要です。
| わかっていること(公表済み) | まだ未確定なこと(今後の公表待ち) |
| 評価機関・技術検証事業者・研修事業者という3種類の関係機関が置かれ、指定制で運営される | どの事業者が評価機関等に指定されるか(指定の受付・審査スケジュール含む) |
| 指定を審議する指定委員会が設置され、7月27日に第1回が開催された | 指定の要件の詳細(関係機関規則類は指定委員会で継続検討中) |
| ★3は自己評価が基本、★4はより高度な評価が想定される制度設計 | ★4の第三者評価の具体的な手続き・費用・所要期間 |
| 評価用ガイド類の作成方針が審議されており、公表が近い | 評価用ガイド類の具体的な中身・公表日 |
4.販売店が8月にやるべきこと──基本規程公開への備え
①公開されたらすぐやること
●基本規程等を公開当日にダウンロードし、営業担当者間で共有する(IPAの制度規程・委員会ページを毎週チェック)
●★3の要求事項26件・評価基準81項目と基本規程を突き合わせ、顧客提案の根拠となる記述を確認する
●「基本規程が公開されました」という切り口で、既存顧客への情報提供メール・訪問のきっかけを作る
②公開を待つ間にやっておくこと
● IPAメールニュースに登録し、一次情報がすぐ届く体制を作る(未登録の場合)
● 自社顧客のうち、大手企業のサプライチェーンに入っている中小企業をリストアップし、優先順位を付ける
●10月開始見込みの実証事業(お助け隊・新類型)を顧客に案内する準備を進める──「無料でSCS対応を進められる機会」として訴求できる(第11回参照)
●セキュリティ商材(UTM・EDR・バックアップ等)と★3要求事項のマッピング表を整備しておく
5.顧客への伝え方のヒント
この時期の顧客対応で使える説明の型を紹介します。
| 【トーク例】 「SCS評価制度の正式ルール(基本規程)が今月公開される予定です。制度は来年度を待たず、今年度末頃の開始に向けて着々と進んでいます。」 「★3は自己評価型なので、要求事項への対応を今から進めておけば、制度開始後すぐに申請できます。準備には数か月かかるのが普通なので、動き出すなら今です。」 「10月には国の実証事業も始まる見込みです。費用負担を抑えてセキュリティ対策を進めるチャンスなので、詳しい情報が出たらすぐお知らせします。 |
| 【参考リンク・問い合わせ先】 ・SCS評価制度 制度規程・委員会ページ:https://www.ipa.go.jp/security/scs/regulation-advisory-committeess.html ・SCS評価制度トップ:https://www.ipa.go.jp/security/scs/ ・制度に関する問い合わせ:IPA セキュリティセンター(isec-scs@ipa.go.jp |
| 石渡電気では、基本規程の公開をキャッチし次第、要点を整理してお届けする予定です。 顧客への提案準備・商材マッピングのご相談など、お気軽にお問い合わせください。 |
本記事はIPA「SCS評価制度メールニュース 第1号」(2026年7月29日配信)および過去回で紹介した公開情報をもとに作成しています。
スケジュール・制度内容は変更される可能性があるため、最新情報はIPAサイトでご確認ください。
石渡電気が一緒に準備します
石渡電気では、販売店様がSCS評価制度に関する顧客対応力を早期に身につけられるよう、制度情報の提供・勉強会・製品提案サポートを継続的に行っていきます。
制度は動き始めています。「顧客から聞かれてから考える」では遅いかもしれません。今この時期に情報を蓄え、提案の準備を整えた販売店が、これからの競争で先行優位を得ることになります。
ご不明な点・ご相談は石渡電気までお気軽にお問い合わせください。
















