IDKオリジナル連載 SCS評価制度 連載記事|第7回
サプライチェーン・セキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)
IPAに特設サイト開設。SCS評価制度の「窓口」がついに整った──今すぐ確認すべきこと
[2026.05.08]
| 【速報】2026年4月21日、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)がSCS評価制度の特設サイトを公開しました。 制度の運用主体として、評価プロセス・専門家要件・スケジュールなどの詳細情報が初めて一か所に整理されました。 販売店様が顧客対応に使える情報が揃いましたので、重要ポイントを整理します。 |
1.IPAサイト公開の意味──「制度の窓口」が正式オープン
これまでSCS評価制度の情報は経済産業省の制度構築方針(3月27日公表)が主な一次情報でしたが、制度の実務運営を担うIPAのサイトが公開されたことで、企業が実際に★を取得するための具体的な手順・連絡先・専門家情報が一か所に集約されました。
IPAサイトは今後、評価ガイドの公表・評価機関リストの掲載・申請受付開始など、制度運用の核となる情報を随時更新する場所になります。顧客への案内や自社の準備において、定期的に確認するべき公式情報源として位置づけてください。
| IPA SCS評価制度特設サイト:https://www.ipa.go.jp/security/scs/index.html お問い合わせ先:IPA セキュリティセンター リスクマネジメント部 セキュリティ制度グループ メール:isec-scs@ipa.go.jp |
2.制度の運用体制──誰が何を担うのか
IPAサイトでは、制度の運用体制が図とともに明確化されました。各関係者の役割を整理します。
| 関係者 | 役割 |
| 経済産業省・国家サイバー統括室 | 制度方針の策定・制度全体の監督 |
| IPA(事務局) | ★3・★4の登録管理・台帳公開・普及促進・問い合わせ対応 |
| 運営審議委員会 | 運営方針・制度文書類の策定・審議 |
| 指定委員会 | 評価機関・技術検証事業者・研修事業者の指定・監督 |
| 評価機関 | ★4の第三者評価を実施 |
| 技術検証事業者 | ★4の技術検証を実施(評価機関と同一または委託先) |
| セキュリティ専門家 | ★3の自己評価結果の確認・助言・署名 |
| 研修事業者 | セキュリティ専門家への制度研修を提供 |
★3取得において販売店が最も関わりやすいのは「セキュリティ専門家」の確保です。顧客の★3取得を支援する際には、このセキュリティ専門家とのマッチングが重要な役割になります。
3.★3の取得プロセス──4ステップで理解する
IPAサイトでは★3の評価スキームが初めて図解付きで公開されました。取得の流れは以下の4ステップです。
| ステップ | 実施者 | 内容 |
| 【1】 自己評価の実施 | 取得希望組織 | ★3要求事項・評価基準に基づき自己評価を記入(専門家の支援も可) |
| 【2】 専門家による確認・署名 | セキュリティ専門家 | 自己評価内容を確認・助言し、問題なければ署名 |
| 【3】 経営者宣誓・事務局提出 | 取得希望組織 | 経営層による自己適合宣誓を含め評価結果を事務局(IPA)に提出 |
| 【4】 台帳登録・公開 | IPA(事務局) | 申請内容に問題がなければ台帳に登録し、取得組織として公開 |
重要な点は「★3を取得していなければ★4を取得できない」という関係ではないことです。IPAサイトでは「上位の段階はそれ以下の段階を包括するが、先に下位を取得することが必須ではない」と明記されています。ただし中小企業の現実的な対応としては、まず★3から取り組むことが推奨されます。
4.★4の取得プロセス──第三者評価機関が関与
★4は★3より厳格なプロセスが求められます。IPAサイトで公開された★4の流れは以下の通りです。
●指定委員会が評価機関・技術検証事業者を指定する
●取得希望組織が★4要求事項・評価基準に基づき自己評価を記入する
●取得希望組織が評価機関に検証・評価を依頼する
●評価機関が検証・評価を実施する(技術検証は別の事業者が担う場合もある)
●評価機関が検証・評価を実施する(技術検証は別の事業者が担う場合もある)
●評価機関が取得希望組織に評価報告書を提供する
●取得希望組織がIPAに★4の登録を申請する
●事務局(IPA)が問題なければ台帳登録・公開する
●事務局(IPA)が問題なければ台帳登録・公開する
★4では文書確認に加えて「実地審査」と「技術検証」が実施されます。評価プロセスでは、各組織が設定した適用範囲の中からサンプリングして評価することが想定されています。
5.今後のスケジュール──IPAが公式に示したロードマップ
IPAサイトでは、今後の公式スケジュールが初めて明示されました。
| 時期 | ★3・★4の動き | 販売店様の対応ポイント |
| 2026年度 上期 (4~9月) | 制度詳細化・運用開始準備 (評価プロセス整理・試行的な実証検討等を含む) | IPAサイトを定期確認 顧客への情報提供を継続 |
| 2026年度 下期 (10~3月) | 評価用ガイド等 公表 | ガイド公表後に顧客の★3対応支援を本格化 |
| 以降 (2026年度末頃) | 運用開始(想定)・取得企業の公表 | ★3取得支援・補助金活用提案 |
「評価用ガイド等 公表」は2026年下期(10~3月)の予定です。このガイドが公表されると、★3の26要求事項・81評価基準項目の具体的な確認方法が明らかになります。顧客の対応支援を本格化させるタイミングとして、この時期を念頭に準備を進めておくことが重要です。
6.セキュリティ専門家の要件──誰に頼めばよいか
★3取得のカギを握るセキュリティ専門家について、IPAサイトでは役割が明確化されています。
| 区分 | 役割・要件 |
| セキュリティ専門家 | 確認全般を統括し、最終的に提出内容に署名する責任者。登録セキスペ・CISSP等の資格を保有し、かつ制度が定める研修を受講した者 |
| 作業従事者 | セキュリティ専門家の指示のもとで確認作業を補助する。制度研修の受講が必要 |
IPAは「中小企業向けサイバーセキュリティ対策支援者リスト」を整備しており、★3取得の専門家確認に対応可能な登録セキスペが掲載される予定です。顧客がセキュリティ専門家を探す際、このリストが活用できます。
7.販売店として今すぐ動くべきこと
IPAサイトの公開により、制度の全体像が一次情報として入手できるようになりました。以下のアクションを今すぐ実施することをお勧めします。
●IPAのSCS評価制度特設サイトをブックマーク → https://www.ipa.go.jp/security/scs/index.html
●顧客への案内資料にIPAサイトのURLを追記し、「公式の情報源はここ」と伝えられるようにする
●★3の4ステップフローを自分の言葉で説明できるよう整理する
●セキュリティ専門家リストの公開状況を定期的に確認し、顧客へのマッチング準備を始める
●2026年秋の評価用ガイド公表後に顧客支援を本格化できるよう、今から顧客の対策状況を把握しておく
| 石渡電気では、IPAサイトの最新情報もあわせて随時お届けしてまいります。 SCS★3対応に向けた勉強会・製品提案サポートも継続実施中です。 ご不明な点・ご相談は石渡電気までお気軽にお問い合わせください。 |
本記事はIPA SCS評価制度特設サイト(2026年4月21日公開)の情報をもとに作成しています。
制度詳細は今後更新される可能性があります。
石渡電気が一緒に準備します
石渡電気では、販売店様がSCS評価制度に関する顧客対応力を早期に身につけられるよう、制度情報の提供・勉強会・製品提案サポートを継続的に行っていきます。
制度は動き始めています。「顧客から聞かれてから考える」では遅いかもしれません。今この時期に情報を蓄え、提案の準備を整えた販売店が、これからの競争で先行優位を得ることになります。
ご不明な点・ご相談は石渡電気までお気軽にお問い合わせください。

















